フローリングの黒ずみの理由はこれだ

「フローリングが黒ずむ理由とは?黒ずみ解消法を解説!」

施工から時間が経っているフローリングだと、知らない間に黒ずみができていたりすることがあります。木目がキレイなフローリングの床だけに、黒ずみができてしまうと目立って気になるものですよね。

そこで今回はこのフローリングの黒ずみについて、黒ずみができてしまう原因や修復する方法についてご紹介していきます。知らず知らずのうちにできてしまう黒ずみの原因がわかれば防止することもできます。できたしまった黒ずみも除去する方法があるので、フローリングの黒ずみが気にかかっている人はぜひ読んでみてください。

■フローリングが黒ずんでしまう原因

フローリングの黒ずみは、普段見ているはずのフローリングの床なのに、気がつくとできてしまっているものです。つまり、普段生活している中で、何か黒ずみを作ってしまう原因があるということですね。

フローリングの黒ずみの原因は大きく5つほど考えられます。

―皮脂や汗

まずひとつ目が人間の皮脂や汗、汚れといったものです。皮脂や汗と言うと主に体や頭などが思いつきますが、フローリングの固い床で寝ることはまずないでしょうから、そういった部分ではありません。

犯人は足の裏です。家の中でスリッパを履いて生活していれば、まず防げる原因なのですが、素足で生活している人も多いことでしょう。素足で毎日フローリングの上を動き回れば簡単に汚れが付いてしまいます。特にお子さんがいる家庭やペットを飼っているなどの場合は、それがより顕著に出てきます。

ーカビ

次に考えられるのがカビです。フローリングに付くキズを防止するつもりでカーペットを上に敷いていたりする人もいるでしょうが、カーペットは通気性が悪いので、湿気の多い季節だとフローリングとカーペットの間に湿気が入ってカビの原因になることがあります。

また、独り暮らしでフローリングの部屋に住んでいる場合、寝床を面倒だからといって布団を敷きっぱなしにしていると、寝ている間に汗を吸い込んだ布団から湿気が出てカビの原因になります。

窓際のフローリングが黒ずんでいる場合は、外気との寒暖差が大きく、結露しやすくなってはいないでしょうか。この結露もカビの原因になります。

ー油汚れ

3つ目は油汚れです。これは家全体というよりはキッチン周りに起きた黒ずみの原因として多いものです。料理をしているときは、どんなに気をつけても油が周りに飛び散るもの。それが積もり積もって黒ずみとなってしまうわけです。

鍋や焼肉などをリビングで楽しんだり、キッチンとリビングの行き来が多かったりすると、キッチン以外のところでも油が原因の黒ずみを作りやすくなります。

ー水分

4つ目は水やジュースなどの液体です。フローリングの上に水やジュースをこぼしたまま放置したり、雨の日に雨粒が付いたままフローリングに入ってくると雨粒の水分が床に落ちて濡れます。これも放置するとフローリングの黒ずみどころかフローリング自体を傷める原因になります。

きちんと処置しないと、フローリングは木材なので水分に弱く、木が腐って黒く変色させる原因になりかねません。要注意です。

ーワックス

最後はワックスです。フローリングは木材でできているので、汚れやキズが付きやすいものです。そこで、大掃除などのときにワックスをかけてフローリングをきれいに保護している人も多いでしょう。

ところが、数年に一度など気が向いたときにワックスをかけるような状態だと、ワックスが劣化して黒ずみの原因になります。特によく歩く場所などはワックスの皮膜が劣化しやすいので確率が高くなります。剥がれかけのワックスをそのままにしておけば、あちこち剥がれ始めてまだらになって汚く見える原因にもなります。

■フローリングの黒ずみを除去する方法

それではできてしまったフローリングの黒ずみは除去することができるのでしょうか。

自分でやる方法と業者に入ってもらう方法の2種類がありますが、いずれにせよ除去することはできます。

人間の皮脂などが原因でできた黒ずみは割と簡単に落とすことができます。ペーパーモップなどを使ったり、ウェットタイプのシートを使って水拭きをすることで大半は落ちてしまいます。少し頑固な汚れの場合は家庭用洗剤などを使って乾拭きすることで落とせます。

また、中性洗剤を使うのも有効です。水2リットルに対して小さじ2杯程度洗剤を混ぜて雑巾を浸し、よく絞ってから拭き掃除をすることできれいにできます。

カビが原因の黒ずみの場合はアルコールを使うのが有効です。風呂場などではカビ取り洗剤を使うこともありますが、フローリングで使うと脱色されてしまうことがあります。塩素系漂白剤も同様の理由でフローリングを傷める可能性があるので、使用厳禁です。

アルコールであれば、殺菌作用もありますしフローリングを脱色させにくいので使い勝手がいいです。アルコール8に対して水2くらいの割合で若干薄めて、雑巾に浸します。あらかじめ目立たないところで試してみて脱色がないかどうか確認した上で作業するといいでしょう。

フローリングは床なので、肌が直接触れることも多いことから、洗剤を使いたくないという人もいるでしょう。その場合は、重曹を使って掃除することができます。主に皮脂汚れに由来する黒ずみには有効です。

ただし、重曹は研磨作用があるので水に溶かしたときに濃度が高すぎたり、力を入れてこすり上げるとフローリングのワックスを落としてしまう可能性があるので注意が必要です。

ワックスの劣化に起因する黒ずみの場合は、劣化したワックスを剥がしてかけ直すという方法をとります。この場合、ワックスを剥がす前に念入りに掃除をし、ワックスの剥離剤でまんべんなく床を拭きます。汚れがひどい場所はスポンジタワシなどでしっかりこすって落としましょう。その後、きれいな雑巾で床を二度水拭きして乾燥させたあと、ワックスをかけ直すという手順になります。

ここまでは自分でできる黒ずみ除去法ですが、これでキレイにならないケースもあります。

例えば、ワックスの下までカビが浸透していたり、さらに下の床板合板までカビている場合は素人では対処しきれません。

上で触れたワックスのかけ直しも一部屋程度ならどうにかなるかも知れませんが、作業に慎重さが求められます。

こういったケースでは、自分でやって却って悪化させるより、業者に入ってもらってしっかり処置してもらった方がいいでしょう。

■しつこい黒ずみは業者に依頼しよう

自分でやれる黒ずみ除去方法を紹介してきましたが、紹介した方法で取れる程度のものであれば、自分でやってしまった方がコストもかからないので、いいでしょう。

ただ、フローリングの黒ずみは思っているよりも簡単に除去できるものではありません。自力でキレイにできるのはあくまで軽度のものだけだ、ということを認識しておく必要があります。

特にワックスのかけ直しなど、大がかりなものになると自分でやるのには荷が重すぎる可能性が高いと言えます。

まず自分でやってみて、労力がかかったのに黒ずみが取りきれないといった場合は素直に業者に入ってもらうことを考えましょう。

また、ワックスのかけ直しなどは業者による「フロアコーティング」をお願いする方がフローリングの保護だけでなく、見た目もキレイになって、耐久性も上がります。自分でワックスがけをして失敗するリスクよりは、こちらの方が長い目で見てコストも安く上がる可能性が高いと言えます。

■まとめ

ここまでフローリングの黒ずみについて、原因と除去する方法について紹介してきました。

自分で除去する方法は比較的手軽な方法が多いので、とりあえず、のつもりで試してみるといいでしょう。

ただ、自分でやってダメだった場合は、自分でやることを素直に諦めて、業者に作業してもらうことを検討しましょう。最終的な結果は業者に頼んで処置してもらった方が圧倒的にキレイになるからです。