フローリングのカビの対処法とは

「フローリングにカビが生えてしまった場合の対処法」

「ふと気付くとフローリングに黒いシミのようなものが出来ていた」という経験はありませんか?それは、フローリングにカビが生えてしまっている可能性があります。

「キレイに除去したいけれど、どうすればいいのか分からない」「自分で対処してみたけれどうまくいかなかった」という方もいるでしょう。

この記事では、フローリングにカビが生えてしまう原因と、その対処法をご紹介します。すぐに対処すれば自分でカビを除去できる場合もありますし、業者に頼まなければならないような根の深いカビもあります。絶対にやってはいけない対処法もありますので、参考にしてみてください。

■フローリングにカビが生える原因

一般的にフローリングは、ワックスにより汚れやカビが付きにくいように加工してある場合がほとんどです。しかし、条件が揃うとカビが生えてしまう場合があります。カビは湿度が高い場所を好みます。湿度60%程度で一部のカビが繁殖を始め、80%程度まで上昇すると、ほとんどのカビが繁殖してしまいます。さらにカビが好む気温は人間とほぼ同じなので、20~30度の室内ではカビの絶好の繁殖場所となるのです。

また、他にもカビの生えやすい条件がありますので、個別に見ていきましょう。

-布団を敷いたままにしている

フローリングの上に直接布団を敷いている場合、その布団の下は就寝中にかいた汗で湿度が上がっています。さらに寝ている人間の体温により布団下の温度が上がるため、カビにとって好都合な条件が揃うことになります。また、布団の下にはホコリなども溜まりやすく、カビの餌となるものが多いのでそれらの条件が重なってカビが生えてしまうことになるのです。

-カーペットを敷いている

カビは厄介なことにホコリや髪の毛、皮膚から落ちた角質などなんでも餌にしてしまいます。そこに水分が加わると一気にカビが発生してしまうのです。カーペットは布団ほどではありませんが、カビにとっての好条件がそろっている環境です。カーペットの上に飲み物をこぼしてしまい、それを放置してしまうとそこからカビが繁殖してしまうので注意しましょう。

-ゴミやホコリがたまっている
ゴミやホコリが溜まりやすい場所はカビにとっての餌が豊富にあるということになります。お風呂場の前の床や脱衣所など湿気の多い場所はこまめに掃除をしてホコリを溜めないようにしましょう。また、窓の結露もカビの好む湿気の原因になります。部屋の隅のホコリと窓の結露による湿度上昇でカビが発生することもあるので気を付けましょう。

■フローリングにカビが生えてしまったときの対処法

フローリングのカビは、簡単に除去できる場合もありますが、根が深く素人ではなかなか除去できない場合もあります。

また、間違った知識で対処してしまうと、逆にフローリングを傷めてしまうことにもなりかねません。そうなってしまわない様に、次はフローリングのカビ対処法と注意点を詳しくご説明します。

-無水エタノールでふき取る
エタノールにはたんぱく質を固める作用があります。したがって、カビが持つたんぱく質を固めて活動を抑制することが出来るのです。

やり方は、まず雑巾などで表層のカビをふき取ります。その後で80%に希釈した無水エタノールを吹き付けキレイにふき取りましょう。

ただし、無水エタノールはフローリングの材質によって変色してしまう場合があります。テストとしてまずは目立たないところにスプレーしてみて、数日様子を見ましょう。変色する様子が無ければ実践しても大丈夫です。

-逆性石鹸をつかう

逆性石鹸とは、陽イオン界面活性剤のことで、殺菌作用はありますが、洗浄力はありません。陽イオンがカビの細胞表面に吸着し、たんぱく質やセルロースを変質させ破壊することによって除去できるというものです。

やり方は、まず雑巾などで表層のカビをふき取ります。その後、水で薄めた逆性石鹸をスプレーなどで吹きかけ、キレイにふき取ります。この時、スプレーした後少し時間を置くとより効果的です。

隙間のカビはつまようじでかき出す
フローリングの目や隙間のカビは雑巾でふき取ることが出来ません。そういう場合は、つまようじでかき出すと良いでしょう。この時あまり力を入れ過ぎないように注意してください。

フローリングのカビ対策には限界がある
市販のものを使ってカビ対策を行うことはもちろん可能です。カビの状態によっては効果が発揮されるものもたくさんあるでしょう。しかし、素人が行うと思ったよりも効果が上がらなかったり、逆にフローリングを傷つけたり変色させたりする場合もあります。

カビの浸食度は素人の目には分かりにくい場合もありますので、気になる方は下手に手を出さずに業者に依頼することをおすすめします。

カビ対策で絶対にやってはいけないこと

自分でカビ対策をするにあたり、やってはいけない注意点が3つあります。どれも自分やフローリングにマイナス効果となるものばかりですのでよく覚えておいてください。

・掃除機の使用

カビを直接掃除機で吸い取ると、排気からカビの胞子が部屋中にまき散らされてしまいます。カビの胞子を吸い込むと、喘息やアレルギーの原因になるので、絶対にやってはいけません。

・塩素系漂白剤の使用

浴室のカビ除去用洗剤でよくみる塩素系漂白剤ですが、フローリングには適していません。なぜなら効果が強すぎるためです。浴室のタイルであれば平気なものですが、フローリングに使用するとその強すぎる効果によって脱色してしまう恐れがあります。

・重曹やメラミンスポンジの使用

掃除をする際に幅広く活躍してくれる重曹ですが、これはフローリングに塗られたワックスを剥がしてしまいます。ワックスが剥がれるとその部分から劣化が進み、部分的に傷みやすくなってしまいます。同じくワックスを剥がしてしまうものとしてメラミンスポンジがあります。こちらも通常の掃除には重宝しますが、フローリングには適していません。

■難しいフローリングのカビ除去は業者に依頼しよう!

カビがフローリングワックスの下まで根を下ろしていたり、床板合板まで浸透していたりすると素人による除去は無理です。状況によっては、カビ除去の専門業者でさえ難しいと言われています。

カビに気付いたらすぐに業者に依頼することをおすすめします。手遅れでなければキレイに除去出来る可能性が十分あります。

■まとめ

フローリングのカビへの対処法についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

一定の湿度と温度があれば、カビは一気に繁殖してしまいます。部屋に空気の流れを作り、清潔を保つことでカビの生えにくい部屋作りを心がけましょう。

それでもカビが生えてしまったら、自分で除去する、もしくは業者に依頼しましょう。自分で除去する場合には、洗剤の特性をチェックしフローリングを傷つけないようにしましょう。賃貸の場合はリスク回避のため、業者に依頼する方が賢明です。